トロリーコンベア自動給油装置の油供給不良調査(埼玉県三郷市)

お客様からの依頼経緯

自動給油装置が正常に作動せず、油が十分に噴霧されないというご相談をいただきました。この装置は重要な潤滑機能を担っており、特に生産ライン全体のスムーズな運用に欠かせない部品です。

自動給油装置の異常点検

まずノズル3箇所の動作を確認しました。エアー供給は正常であるものの、いずれのノズルからも油の噴霧は確認できませんでした。次に、ポンプの動作状況を詳細に調査しました。手動操作によりポンプが機能していないことを確認し、原因を特定するためにオイルチューブやノズルの詰まり、油量調整ノブの状態を点検しました。その結果、1つのポンプは完全に動作不良、もう1つのポンプは調整後も動作が不安定で、安定した噴霧が得られないことが判明しました。この段階で、問題の根本原因がポンプにあると判断しました。

自動給油機全体写真
自動給油機の油漏れ確認
ポンプの点検作業
エアー漏れ点検作業

ノズルの位置調整、スプレー量調整

異常点検の後、ポンプに加えノズルの位置とスプレー量を調整しました。幸いにもノズルやオイルチューブ自体には異常が見られず、油量調整ノブを操作することで2箇所のノズルは正常に噴霧を再開しました。しかし、1箇所では油の噴霧が不規則で安定性を欠きました。この問題を解決するには、ポンプ自体の交換が必要であると判断し、お客様に改善提案として報告しました。適切な調整を行うことで、潤滑装置の効率と安全性を最大限確保することができます。

油の噴出状況点検作業
ノズルの位置調整、スプレー量調整作業

担当者所感

今回のオーバーホール作業を通じて、自動給油装置のポンプが原因で給油サイクルが安定しないことが明確になりました。このような状況では、コンベアなどの重要部品が潤滑不良に陥り、重大な故障を引き起こす可能性が高まります。計画的なメンテナンスの実施は、装置の長期的な安定稼働に必要不可欠です。お客様の生産ラインが今後もスムーズに稼働し続けるよう、引き続きサポートしていく所存です。

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