塗料の蓄積で羽根車が停止!モーター過負荷で緊急対応した7.5kWファンの整備記録(埼玉県八潮市)

羽根車異常によるブース排気ファンの緊急停止

先日、塗装ブースをお使いのお客様より「排気ファンからガタガタと異音がする」との緊急連絡を受けました。現場を確認したところ、ブース内の排気ファンが異常振動を起こしており、翌日には完全に停止してしまいました。

調査の結果、羽根車に大量の塗料が付着しバランスが大きく崩れていたことが判明。これによりモーターに過負荷がかかり、ブレーカーが作動して停止したと考えられます。排気ファンは塗装工程の安全かつ安定稼働に不可欠な設備であり、トラブルの早期対応が求められました。

7.5kWターボファンの羽根車交換と内部清掃作業

今回対応したのは右回り仕様の7.5kWターボファン1基。事前に準備していた予備品の羽根車を用いて迅速に交換作業を行いました。羽根車の脱着に加え、異常点検も同時に実施。ファンケーシング内部には塗料の堆積が見られたため、剥離清掃を徹底的に行いました。また、ケーシングの蓋部分は塗膜の劣化が見られたため、再塗装仕上げも施しました。これにより、機器の耐久性と美観の両立を図っています。

異音・振動の兆候を見逃さないことの重要性

今回のように「ガタガタ音がする」「ファンが止まった」などの兆候は、設備トラブルの初期サインであることが多く、放置すれば重大な損傷に繋がる可能性があります。特に塗料ブースのような環境では、羽根車への塗料付着が避けられず、定期的なメンテナンスと早期対応が重要となります。

異音・振動の発生は羽根車のバランス不良だけでなく、軸受けやモーターの損傷にも波及する恐れがあります。現場では迅速な対応により、大きな被害を未然に防ぐことができました。

担当者所感:予備品活用と迅速対応の重要性

今回の対応では、事前に準備していた予備品の羽根車が大きな役割を果たしました。もし在庫がなければ、羽根車の製作や手配に時間を要し、ライン停止が長引くリスクがありました。設備の安定稼働を維持するためにも、予備部品の確保や日頃の点検体制が重要です。

また、ケーシング内部の塗料清掃や塗装の手入れも、故障予防や安全性向上に寄与すると再認識しました。お客様に安心して設備をお使いいただけるよう、今後も迅速・丁寧な対応を徹底していきたいと思います。

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