焼付乾燥固定炉内、燃焼室内 分解剝離清掃作業
乾燥焼付時に炉内のごみが舞い、製品不良を起こしていました。炉内のごみやヤニは製品に付着し不良を誘発する要因となるため定期的な清掃が必要となりますが、それでもヤニはついてしまうので、1、2年を目途に乾燥炉の大規模な清掃オーバーホールを推奨します。
焼付乾燥炉の性能を維持するためには、定期的な清掃が不可欠です。今回の作業では、固定炉内と燃焼室内の分解剝離清掃を実施しました。炉内のスケールや煤の堆積物を除去することで、燃焼効率を大幅に向上させることができます。
このプロセスは、炉の長寿命化とエネルギー効率の最適化に寄与します。また、分解清掃により、隠れた損傷や劣化の早期発見が可能となり、予防保全にもつながります。
中間仕切り扉の耐熱布交換取付作業
中間仕切り扉は、炉内の熱を効果的に制御するために重要な役割を果たします。今回のオーバーホールでは、劣化した耐熱布を新しいものに交換しました。耐熱布の交換により、熱の漏れを防ぎ、炉内の温度分布を均一に保つことができます。
これにより、燃焼プロセスが安定し、効率的なエネルギー使用が可能となります。耐久性の高い素材を使用することで、次回のメンテナンスまでの耐用年数を延ばすことができます。
給排装置・循環ファンオーバーホール および グリスアップ作業
給排装置と循環ファンは、炉内の空気の流れを管理し、安定した燃焼を支える重要な機器です。これらの装置に対してオーバーホールを実施し、必要な部品の交換やグリスアップを行いました。
これにより、機器の摩耗を防ぎ、長期的な安定稼働が保証されます。また、オーバーホールを通じて異常を早期に発見することで、予期せぬトラブルを未然に防ぐことができます。
異常点検作業
最後に、固定炉全体の異常点検を行いました。異常点検は、目視や計測機器を用いて行い、炉内外の異常を迅速に発見・対応するための重要なステップです。特に、温度の不均一や異常振動が発生していないか、重点的に確認しました。
定期的な点検を行うことで、設備の信頼性を高めるとともに、予期せぬダウンタイムを回避することができます。
担当者所感
今回のピット式固定炉の清掃および点検オーバーホール作業は、炉の長期的な安定稼働を支えるために非常に重要なものでした。特に燃焼室の分解清掃や中間仕切り扉の耐熱布交換作業は、燃焼効率の向上に大きく寄与しました。
また、給排装置と循環ファンのオーバーホールを通じて、機器の耐久性を高めることができ、今後のメンテナンス周期の延長が期待できます。全体を通じて、安全性を確保しながら、効率的かつ確実に作業を完了することができたと感じています。
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