塗装ブース排気ファン モーター交換(宮城県多賀城市)

塗装ブースの排気ファンは、作業環境を最適に保つために欠かせない設備です。
しかし、長期間使用することでモーターの劣化や故障が発生し、排気性能の低下を引き起こすことがあります。
今回は、15kWターボファンのモーター交換を実施しました。

塗装ブース排気ファン モーター交換の重要性

塗装ブースの排気ファンは、塗料ミストや有機溶剤の蒸気を効率的に排出し、作業環境の安全性を確保する役割を担っています。しかし、モーターの劣化や異常が発生すると、以下のような問題が起こります。

  • 排気能力の低下:回転力が弱まり、塗装ブース内にミストが滞留する。
  • 異音や振動の発生:モーター内部のベアリング摩耗やバランスのズレにより、異音や振動が発生。
  • モーターの過熱・焼損:長期間の使用でコイルが劣化し、最悪の場合焼損や発火のリスクも。
  • 生産効率の低下:排気不足により塗装品質が低下し、不良品の発生につながる。

このような問題を未然に防ぐために、早めのモーター交換が必要となります。

モーター交換作業の流れ

今回のメンテナンスでは、以下の作業を実施しました。

① 既設羽根車の脱着作業

交換作業の前に、既設の羽根車(インペラ)を取り外しました。長期間の使用により羽根車のシャフト部分に固着が見られたため、専用工具を用いて慎重に取り外し。羽根車自体に大きな損傷はなかったため、再利用する方針としました。

② モーターの交換・取付作業

既設のモーターは経年劣化により動作が不安定になっていたため、予備品(中古品)と交換を実施しました。
15kWの右回りターボファン用モーターを新たに設置し、ボルトの締め付けや芯出し調整を行いました。
芯ズレがあると振動や異音の原因になるため、ダイヤルゲージを使用して慎重に調整しました。

③ 電気配線の接続と絶縁チェック

モーター交換後、電気配線を接続し、絶縁抵抗値を測定しました。異常な漏電がないことを確認した後、仮運転を行い回転方向の確認を実施。
正しい回転方向(右回り)で動作することを確認しました。

④ 異常点検作業

交換後のモーターの状態を詳細に点検。具体的には以下の点をチェックしました。

  • モーターの異音や異常振動の有無
  • 電流値が仕様範囲内に収まっているか
  • 羽根車の回転バランスに問題がないか

すべての項目で正常動作を確認できたため、次の工程に進みました。

⑤ 試運転立会いと最終調整

試運転を実施し、排気能力や回転状態をチェックしました。Vベルトの張り具合やベアリングの温度を確認し、必要に応じて微調整を実施。
安定した運転が可能であることを最終確認し、作業を完了しました。

モーター交換後の効果と改善点

今回のメンテナンスを実施したことで、以下のような改善が確認されました。

  • 排気能力の回復:新品同様の回転力を確保し、塗装ブース内の換気がスムーズに。
  • 異音・振動の低減:モーターの芯出し調整を適切に行ったことで、不要な振動が消失。
  • モーター負荷の軽減:電流値が適正値内に収まり、電力効率の向上を実現。
  • 作業環境の改善:塗料ミストの滞留が減り、塗装品質の安定化に貢献。

今後のメンテナンス計画として、定期的な電流値測定と振動チェックを継続し、モーターの状態を適切に管理する方針としました。

担当者所感

今回のモーター交換作業では、羽根車の固着や芯出し調整に慎重を要しましたが、結果的に安定した運転状態を確保することができました。特に、モーターの異音や振動がなくなったことは、設備全体の寿命延長にも寄与するポイントです。

また、今回交換したモーターは予備品(中古品)でしたが、事前の動作確認を行うことで問題なく稼働できることを確認しました。今後は、予備品の管理やメンテナンス履歴の記録を徹底し、よりスムーズな運用を目指していきます。

設備トラブルを未然に防ぐためにも、定期的な点検・交換計画を策定し、安定した生産環境を維持していきたいと考えています。

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