塗装ブースの排気ファンは、作業環境の安全性や塗装品質の維持に不可欠な設備です。
しかし、長期間使用すると塗料ミストや粉塵が付着し、排気効率の低下や故障の原因となります。
今回は、排気ファンの剥離清掃と点検作業を実施しました。
排気ファンの役割と定期メンテナンスの必要性
排気ファンの役割とは?
塗装ブースの排気ファンは、塗装時に発生する有機溶剤の蒸気や粉塵を排出し、作業環境をクリーンに保つ重要な役割を果たします。
排気効率が低下すると、以下のような問題が発生します。
- 塗装ミストの滞留 → 塗膜の品質低下や作業者の健康リスク
- ファンの負荷増大 → モーターへの負担増加による故障リスク
- 排気ダクトの詰まり → 排気能力の低下による作業効率の悪化
これらのトラブルを防ぐために、定期的な清掃と点検が必要です。
剥離清掃の実施内容
① 羽根車の剥離清掃
排気ファンの羽根車には塗料ミストや粉塵が蓄積しやすく、これがバランス崩れや振動の原因になります。
今回のメンテナンスでは、専用の洗浄剤を使用してこびりついた塗料を剥離し、ブラシと高圧洗浄機で徹底的に清掃しました。
羽根車の清掃を行うことで、以下のメリットがあります。
- 排気効率の向上による作業環境の改善
- モーターへの負荷軽減によるエネルギーコスト削減
- 異音や振動の低減による設備寿命の延長
汚れが溜まりすぎると清掃作業も大変になるため、定期的な点検と清掃が推奨されます。




ケーシング内部の剥離清掃
② ケーシング内部の汚れ除去
ケーシング内部にも塗料ミストが蓄積し、通気抵抗が増加して排気能力が低下します。
今回の作業では、内部の汚れをスクレーパーで剥がし、溶剤を用いて丁寧に除去しました。
この作業により、以下の改善が期待できます。
- 排気経路の確保による換気性能の向上
- ブース内の空気の流れを最適化し、塗装品質を安定化
- 塗料ミストの蓄積による火災リスクの軽減
塗装ブースの稼働時間が長いほど汚れが蓄積しやすいため、半年~1年に1回の清掃を推奨します。


排気ファンの異常点検
③ 異常点検作業の実施
清掃後、排気ファンの異常点検を実施しました。主に以下の点をチェックしました。
- ファンの回転バランス → 振動がないか確認
- ベアリングの状態 → 異音や摩耗の有無
- モーターの動作確認 → 電流値や温度上昇をチェック
- ダクトの詰まり → 排気経路の確保
今回の点検では、軽微なバランスのズレが見つかり、調整を実施。異音やベアリングの異常は見られなかったため、引き続き問題なく使用できる状態であることを確認しました。
試運転立会いと調整作業
④ 試運転と排気効率の確認
清掃・点検後、試運転を実施し、排気効率とファンの動作をチェックしました。
具体的には以下の点を確認しました。
- ファンの回転数が正常であること
- 振動や異音が発生していないこと
- 排気速度が適正であること(風速測定)
- ブース内の負圧が安定していること
調整後、排気効率が向上し、正常に運転できることを確認しました。
特に、塗装作業時のミストの流れがスムーズになったことで、作業環境の改善が期待できます。
担当者所感
今回のメンテナンス作業を通じて、排気ファンの清掃と点検の重要性を改めて実感しました。
汚れが蓄積すると、排気効率が低下し、エネルギーコストの増大や設備故障のリスクが高まります。
しかし、定期的な清掃を実施することで、これらのリスクを最小限に抑え、設備を長持ちさせることが可能です。
また、異常点検を行うことで、設備の小さな不具合を早期に発見し、大きな故障を未然に防ぐことができました。
今後も定期的なメンテナンスを実施し、安全で効率的な作業環境を維持していきたいと思います。
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