固定型乾燥炉のバーナーは、安定した温度管理を実現する重要な設備です。
しかし、長年の使用により架台の劣化が進むと、バーナーの性能低下や安全性の問題が発生します。
今回は、バーナー架台の交換取付工事を実施しました。
バーナー架台の役割と交換が必要な理由
バーナー架台とは?
バーナー架台は、固定型乾燥炉内でバーナーを支える重要な構造物です。
適切な位置にバーナーを固定することで、燃焼室内の熱を均等に分配し、乾燥工程の品質を維持します。
交換が必要になる主な理由
- 経年劣化:長年の使用による腐食や変形
- 熱影響:高温環境下での金属疲労やひずみ
- 安全性確保:劣化した架台はバーナーの位置ズレを引き起こし、燃焼効率の低下や異常燃焼の原因に
今回の点検では、架台に腐食と変形が見られたため、交換工事を実施しました。
既存バーナー架台の撤去作業
撤去の工程
まず、既存のバーナー架台を慎重に取り外しました。
架台の固定ボルトは長年の熱影響で固着しており、特殊工具を用いて切断・除去しました。
注意点とポイント
- 燃焼室内の損傷を防ぐため、架台を分解しながら慎重に撤去
- ガス配管や電気配線の保護を行い、設備の損傷を防止
- 撤去後に炉内部の点検を実施し、他の部品に劣化がないかを確認
この工程で、燃焼室内部の異常や付随設備の状態も確認し、今後のメンテナンス計画に活かしました。


燃焼室内部の分解組立て作業
分解と清掃
架台撤去後、燃焼室内部の清掃と点検を実施しました。
特に、ススやカーボンの蓄積が見られたため、専用クリーナーを使用して除去。
組立ての際のポイント
- 燃焼室の断熱材に損傷がないか確認
- バーナー取付位置のズレがないよう慎重に組み立て
- 燃焼効率向上のため、適切なクリアランスを確保
燃焼室内部の調整を行うことで、新しいバーナー架台が最適な状態で機能するように整えました。
新規バーナー架台の現地加工交換取付作業
現地加工の重要性
新しい架台を設置する際、既存の乾燥炉に完全にフィットするよう現地加工を実施しました。
工場出荷状態のままでは微調整が必要になるため、現場での加工が重要になります。
交換取付の流れ
- 新規架台の位置決め:バーナーの適切な角度・高さを調整
- 溶接・ボルト固定:耐熱溶接を施し、しっかりと固定
- 強度確認:振動や熱膨張に耐えられる設計か確認
これにより、バーナーの燃焼安定性を確保し、安全な運用が可能になりました。




試運転立会い調整
試運転時のチェックポイント
架台交換後の試運転では、以下の点を重点的に確認しました。
- バーナーの燃焼状態
- 炎の色(青色が理想)
- 燃焼ムラがないか
- 温度制御の精度
- 設定温度への到達時間
- 炉内の温度分布
- 異常振動・騒音の確認
- バーナー架台の強度が十分か
- 稼働時の振動や異音の有無
試運転の結果、新規架台の取付精度が高く、バーナーの燃焼状態も良好であることが確認できました。
担当者所感
今回のメンテナンスを通じて、バーナー架台の劣化が乾燥炉全体の性能に影響を与えることを改めて実感しました。
特に、高温環境下で長年使用される設備は、目に見えない部分で劣化が進行していることが多く、定期的な点検と予防保全が不可欠です。
今後も、事前の診断をしっかり行い、設備の長寿命化と安定稼働をサポートしていきたいと思います。
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