塗装ブース排気ファンのメンテナンス概要
今回は、乾式塗装ブースの排気ファンに関するメンテナンスを実施しました。主な作業内容は、排気ファンモータ2台の交換取付、プーリーのアライメント調整、Vベルトのテンション調整、固定部修繕作業、異常点検、試運転調整です。
塗装ブースの排気ファンは、塗料ミストや粉塵の排出を担う重要な設備です。長期間使用すると、モータや駆動系統の摩耗が進行し、排気能力の低下や異音の発生につながる可能性があります。定期的なメンテナンスを行うことで、設備の寿命を延ばし、安定した運用を維持することが可能です。
7.5kW排気ファンモータ2台の交換作業
今回のメンテナンスでは、7.5kWの排気ファンモータ2台を交換しました。交換作業には以下の点を考慮しました。
- 既存モータの取り外し
既設のモータは長年の使用により、多少の振動や異音が発生していました。取り外しの際は、モータ軸とプーリーの固着がないか慎重に確認し、必要に応じて潤滑剤を使用しました。 - 新モータの取り付け
新しいモータ(支給品)を正しい位置に設置し、取付ボルトを確実に固定しました。モータの芯出し精度が低いとプーリーやVベルトに負担がかかるため、慎重に調整を行いました。 - 配線接続と安全確認
モータの電源配線を適切に接続し、絶縁抵抗値を測定して安全性を確認。接続後は通電テストを行い、異常がないことをチェックしました。


プーリーアライメントとVベルトテンション調整のポイント
モータ交換後は、プーリーとVベルトの調整が重要になります。これを怠ると、ベルトの偏摩耗、異音、振動増加、最悪の場合はベルト破断につながります。
プーリーアライメント調整
- プーリーのズレを確認するため、レーザーアライメントツールを使用し、正確な芯出しを実施。
- 水平・垂直方向の位置ズレをミリ単位で修正し、モータ軸とファン軸の角度誤差を最小限にしました。
Vベルトテンション調整
- テンションが強すぎるとベアリングに負荷がかかり、弱すぎるとスリップが発生するため、適切な張力に調整。
- 規定値に基づき測定器を用いてテンションを調整し、バランスを取ることで、最適な駆動状態を確保しました。




Vベルトカバー固定部修繕と異常点検
Vベルトカバーは、安全対策のために欠かせない部品ですが、経年劣化により固定部の緩みや破損が発生しやすい部分でもあります。今回は、固定ボルトの増し締めと、損傷が見られた固定部の修繕を実施しました。これにより、安全性を向上させました。
また、排気ファン全体の異常点検も行いました。モータの回転音、ベアリングの異音、Vベルトの状態、排気能力などを細かくチェックし、今後のメンテナンス計画の参考となるデータを収集しました。
試運転調整と最終確認
メンテナンス作業が完了した後、試運転を実施しました。試運転では、以下のポイントを重点的に確認しました。
- モータの回転がスムーズであるか
- 異常な振動や異音が発生していないか
- 排気能力が適正に確保されているか
- 電流値や温度の異常がないか
試運転時には微調整を行い、最適な状態に仕上げることが重要です。今回の作業では、特に問題もなく、予定通りの性能を発揮することを確認しました。
担当者所感
今回のメンテナンスでは、モータの老朽化に伴う交換作業と、プーリー・Vベルトの適切な調整が重要なポイントとなりました。定期的なメンテナンスを怠ると、モータの焼損、駆動系の異常摩耗、さらには排気性能の低下につながるリスクがあります。
特に、プーリーアライメントやVベルトのテンション管理は、設備の寿命や省エネ運転にも大きく影響するため、慎重に行う必要があると改めて実感しました。今後も、安定した運用を維持するため、適切な点検とメンテナンスの実施を推奨していきたいと思います。
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5.5kWターボファン・羽根車交換(東京都足立区)
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