塗装ブースの排気ファンは、塗装作業における安全性と品質を維持するために欠かせない設備です。今回、3基のターボファン(5.5kW×2基、7.5kW×1基)のメンテナンスを実施しました。
排気ファンのメンテナンス作業概要
今回のメンテナンスでは、以下の作業を実施しました。
- 羽根車の交換取付(予備品と交換)
- 異常点検作業(動作確認・異音・振動チェック)
- ケーシング内部・蓋部分の剥離清掃
- 蓋部分の塗装仕上げ
- 試運転立会い・調整作業
排気ファンは塗装ブース内の空気を循環させ、有害物質を排出する重要な役割を果たします。定期的なメンテナンスを怠ると、塗装品質の低下や作業環境の悪化につながるため、計画的な点検が必須です。


羽根車の交換とその重要性
今回は、排気ファンの羽根車(インペラー)を交換しました。長期間の使用によって羽根車には塗料の付着や摩耗が発生し、バランスが崩れることで振動や騒音の原因になります。
新品の予備品に交換することで、ファンの回転効率を回復させ、安定した排気性能を確保しました。羽根車の摩耗を放置すると、軸受けやモーターに過負荷がかかり、設備の寿命を縮める原因になるため、定期的な点検と適切な交換が求められます。


異常点検作業:振動・異音のチェック
ファンの異常点検では、振動測定・異音チェック・回転数確認を実施しました。特に、以下の点を重点的に確認しました。
- モーター軸受けの異音や過熱の有無
- 羽根車のバランス不良による振動
- ファンベルトやカップリング部の緩みや摩耗
異常が発生すると、ファンの回転が不安定になり、排気効率が低下します。今回は大きな問題はなく、適切な調整で振動・騒音レベルを最適化できました。
ケーシング内部の清掃と塗装仕上げ
ファンケーシング内部には、長期間の使用により塗料ミストや粉塵が付着していました。このまま放置すると、蓄積した塗膜が剥がれてファン内部に巻き込まれ、故障の原因になります。そのため、剥離清掃を実施し、内部の汚れを除去しました。
また、蓋部分の塗装仕上げを行い、防錆性を向上させました。排気ファンは高温・高湿度の環境下で稼働するため、定期的な塗装による保護が重要です。


試運転と最終調整
メンテナンス後は、試運転を実施し、各ファンの回転状態・振動レベル・排気性能を確認しました。特に、新しい羽根車のバランス調整を行い、スムーズな運転状態に仕上げました。
試運転中には、異音や振動の発生がないかを慎重にチェックし、必要に応じて細かな調整を行いました。結果として、ファンの排気性能が回復し、安定した稼働が確認できました。
担当者所感
今回のメンテナンスでは、羽根車の摩耗と塗膜の付着が主な課題となっていました。特に、羽根車のバランスが崩れると、振動が発生しやすくなり、モーターへの負担も増大します。そのため、計画的な羽根車交換と定期点検の重要性を改めて認識しました。
また、清掃作業では、長年蓄積した塗料ミストの除去に苦労しましたが、丁寧な剥離処理によりファンの性能を最大限に回復できました。試運転では安定した運転を確認でき、今後も定期メンテナンスを通じて設備の長寿命化に貢献していきたいと考えています。
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