異音の原因はコレだった!排気ファン点検作業で判明した不具合とは(栃木県栃木市)

塗装ブースの安定稼働には、排気ファンの定期的な点検が欠かせません。今回は、モータの試運転中に発生した異常の調査と、排気ファンの開閉作業を実施しました。

モータ試運転中に発覚した異常の原因を徹底調査

塗装ブースの排気ファンにおいて、モータの試運転中に異音と振動が確認されました。通常、モータの回転はスムーズで静粛性があるべきですが、今回は始動直後から「ゴロゴロ」といった軸受け周辺からの異音が目立ちました。さらに、モータ全体が微細に振動しており、軸ブレや内部摩耗の可能性が疑われました。


点検の結果、軸受け部分にグリスの偏りや劣化が見られ、潤滑不良による異常振動と判明。使用環境や連続稼働時間による影響も含め、劣化サイクルの見直しが必要であると判断しました。今後は定期的な軸受けのグリス補充と、振動測定のルーチン化を推奨します。

排気ファンの開閉作業と内部点検

異常原因調査に加え、排気ファン本体の開閉作業と内部点検も併せて実施しました。ファンカバーを取り外し、内部の羽根車および吸排気ダクト部に堆積した塗料の付着状況を確認。特にファン羽根先端部やケーシング内壁には塗膜が厚く蓄積されており、回転バランスへの影響が懸念されました。


羽根車は取り外して清掃を実施。偏心やアンバランスの原因となる塗料の塊を除去し、再組立後は手回しによるフリー回転状態を確認。回転抵抗や接触音がないことを確認して、最終的な試運転へと移行しました。結果、モータとファンの一体動作はスムーズで、異音も解消されました。

担当者所感

今回の作業では、モータのわずかな異常振動が発端となり、排気ファン全体の不具合点検に繋がりました。現場の“いつもと違う”に敏感になることが、重大なトラブルを未然に防ぐ鍵です。


特に塗装ブースのような過酷な環境では、塗料や粉塵の堆積によって機械のバランスや通風性能に影響が出やすいため、定期的な内部清掃と回転部の確認は不可欠です。今後も異常兆候の早期発見と、確実な整備対応を心がけてまいります。

お問合せはこちら

塗装ブース、乾燥炉、コンベアなど、工業塗装設備に関するトラブルを解決します。異音や定期メンテナンスの実施など、少しでも気になる点がございましたら、まずは私たちにご連絡ください。

TOP